耐震・制振用座屈拘束ブレースハイパー・ブレース

  • 概要
  • 特長
  • 仕様
  • 施工事例

芯材と拘束材で構成された、
意匠性の高い座屈拘束ブレース

ハイパー・ブレースは、軸力負担の「芯材」と座屈防止の「拘束材」で構成された高性能で意匠性の高い座屈拘束ブレースです。
圧縮軸力に対して座屈することなく、引張・圧縮ともに高い変形能力と安定した履歴性状を発揮します。

神奈川大学から技術導入

本技術は神奈川大学が保有する特許の実施権許諾を受け、新たな性能確認実験の実施を岩田衛教授の指導の下で実施、実用化を図ったものです。

システム概要図

製品の特長

確かな品質と継続的な
安全性のブレース構造

拘束材が小さい

拘束材は、2つの溝形鋼を溶接して組み立てるため、端部のボルト結合部より小さくできます。さらに、溝形鋼の鋼板を厚くし、拘束材をより小さくすることも可能です。

横置き可能

通常の拘束材断面は、長方形です。芯材を縦に設置した「縦置き」と横に設置した「横置き」ではブレースの見え方が異なり、「横置き」は一段と細く見えます。

クリアランス管理可能

当社工場(Sグレード)で製造され、性能面で大きな影響のあるクリアランス量(充填材と芯材間の隙間量)は、詳細計測を行って厳格に管理します。モルタル等の充填材は、注入工法ではなく打設方法を採用し、打設状態や芯材接触面との平坦度が直接確認できるようにしています。

部材実験

多くの実験を実施し、要求する変形能力と崩壊形を確認しています。さらに構面外に層間変形角R=1/100の変形を与えてからの加力実験も実施し、近年問題視されている構面外の機構安定性を確認しています。

一般評定を取得

(一財)日本建築センターの一般評定を取得。
耐震用は、引張と圧縮耐力が等しい「BAランク」のブレースとして使用できます。制振用は、復元力特性、疲労性能、累積塑性歪エネルギーを提供し、ダンパーとして使用できます。

製品の仕様

使用材料

芯材はSN490Bと低降伏点鋼のLY225が使用可能となっています。拘束材に用いる充填材は、芯材の座屈補剛による圧壊を防ぐため、モルタル及びコンクリートに高強度を使用しています。 また、制振ブレースにもSN材を使用することができます。

疲労性能

疲労実験で得られた片側ひずみ振幅-耐用回数の結果を示します。
芯材塑性化部に溶接がないので、低ひずみ振幅域の高サイクル疲労性能に優れています。

復元力特性

時刻歴応答解析で用いる芯材塑性化部の復元力特性は、実験挙動を精度よく再現できます。
修正Menegotto-Pintoモデル、またはバイリニアモデルを使用することが出来ます。

設計フローチャート

始めに、設計条件(芯材材質、降伏軸力、仕口納まり等)を設計者様が設定して頂きます。
その情報より、弊社にて芯材、高力ボルト接合部、座屈拘束材等の設計を行い、結果をお知らせいたします。
その後、設計者様が接合部を含む全体系の検討(主架構部側の接合部や構面内変形・構面外変形等)について検討して頂く流れになっております。

目的に合わせて選べる2タイプ

ストレートタイプ

芯材は、疲労性能を考慮して十字形鋼ではなく平鋼を採用しています。芯材幅が一定のストレートタイプは、拘束材断面を最小にできます。主に耐震用で使いますが、制振用も使用可能です。

拡幅タイプ

拘束材内部の芯材端部を拡幅します。リブプレートの溶接部を塑性化部に入れないようにして、高サイクル疲労性能を高め、さらに剛性を高めて早期降伏を図ります。主に制振用で使います。

部材設計例(CADデータ)

制振用

  • ストレートタイプ

ダウンロード

最終更新:2018年12月

  • 端部拡幅タイプ

ダウンロード

最終更新:2018年12月

耐震用

  • ストレートタイプ

ダウンロード

最終更新:2018年12月

  • 端部拡幅タイプ

ダウンロード

最終更新:2018年12月

施工事例

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