みなさんは、草や葉などの植物が、なぜ「緑色」なのか考えてみたことはありますか?
実は、植物には緑色に見える理由があるのです。また、緑色といえば信号機や工事現場の安全旗などにも使用され、なんとなく環境や防災に関わりがありそうですよね。
そこで、ブログの新企画として「色で学ぶ、エコと防災」と題し、「学び」を通して環境や防災を知るきっかけづくりとして、毎回1色をテーマに掲載します。
第1弾のテーマは「緑(GREEN)」です。緑色の心理的効果も紹介しているので、ぜひ参考にしてみてくださいね!
【目次】
●植物が緑色に見える理由とは?
●緑色がもつ特徴(イメージと心理的効果)
●「安全・防災」を見守る緑のマーク
●川田の環境・防災のテーマカラーとして
植物が緑色に見える理由とは?
その理由は・・・
ずばり、光合成で吸収されない緑色の光だけを反射しているからです。植物には、光を吸収して光合成をするための「葉緑体」という器官があり、その中に「葉緑素(クロロフィル)」という色素があります。その色素は、太陽光に含まれる赤色光と青色光を吸収し、残った緑色光は吸収されずに反射されます。つまり、人間の目には、光合成で使われずに反射された緑が植物の色として見えているのです。
ちなみに、モミジやカエデが秋に紅葉する理由は、落葉する葉はもう光合成をする必要がないので、葉緑素が分解されてしまうからです。
緑色がもつ特徴(イメージと心理的効果)
緑は目に優しいって本当?
【スペクトル】白色光を虹色に分別したもの。人の目で見える領域を「可視光線」という。
はい、本当です!
図で示した色帯は、太陽光を波長の長い順に並べた「スペクトル」といわれるものですが、緑色の波長はちょうど中間くらいの位置にあります。人間は、目のレンズで光を屈折して色を見ていますが、長波長の赤を見るにはレンズを厚くし、短波長の青を見るにはレンズを薄くしなければならないため、その分目に負担がかかります。しかし、緑の波長は中間の位置にあるため、あまり目に負担をかけずに見ることができます。
つまり、緑は「目が疲れにくい色」なのです。
ビリヤード台や黒板が緑色なのも、これが理由です。
緑色がもつイメージや心理的効果とは?
緑が好きな人は、マイペースで平和主義者といわれています。また、緑は心身をリフレッシュしたい時に好む色です。他にも、イメージと心理的効果は、次の様なものがあります。
【緑色の持つイメージ】
具体的:森林、植物、芝生、苔、抹茶、緑茶、ピーマン、きゅうり、カエル、バッタ、信号機、安全旗、エメラルド
抽象的:自然、環境、エコロジー、くつろぎ、さわやか、健康、平和、安全、安心、新鮮、癒し、若さ、未熟
【心理的効果】
心身のバランスを整えてリラックスさせる、疲れを癒す、目を休ませる、鎮静作用、緊張を緩和させる
「安全・防災」を見守る緑のマーク
左:非常口のマーク、右:緑十字がある安全旗
安全・防災といえば、駅やビルなどでよく見かける「非常口」のマークがありますが、なぜ緑色なのか分かりますか?
実は、火災時に、炎の赤に対して最も目立つ色だからです。これは、赤と緑が補色関係にあることを利用しているのです。消防法の「誘導灯及び誘導標識の基準」でも規定されています。
また、工場や工事現場などでよく見かける「緑十字」は、日本において安全・衛生の象徴として用いられるマークです。日本工業規格 (JIS)では、緑十字を安全標識として定めています。
川田の環境・防災のテーマカラーとして
マスコットキャラクターやホームぺージに使用
川田工業の緑といえば、屋上緑化システム「みどりちゃん」のマスコットキャラクター「みどりちゃん」です。葉っぱの手足を持つ「みどりちゃん」の好きなものは「お日様」ですが、この記事を読んだ方なら、太陽が好きな理由はもうお分かりですよね?
また、地中熱ヒートポンプ空調システム「GEOneo®」のマスコットキャラクター「カモノハシさん」も、シッポの先が青みがかった緑色なのが分かりますか?これは、地中熱の温度が年間平均気温(約15℃)くらいで安定している事や、緑色が黄色と青色の絵具を混ぜ合わせた色であることから、空気熱と地中熱のハイブリッドを表現しています。
さらに、弊サイトも緑がテーマカラーとなっています。
おわりに
#緑といえばゴーヤ
#巻きひげが途中で逆巻きになるの知ってる?
(Instagramより: @eco.kawada)
今回、“色”をテーマに取り上げてみました。
筆者は、学生時代に色彩心理学を専攻していて、いつか仕事でも活かしたいと思っていたので、ブログが開始されたのを機に記事にしてみました。
昔から多くの企業が、色の効果を使って消費者に心理的アプローチをしています。今後、自社の取り組みに「色」を上手く結び付けていくことで、「魅せる化」に特化した新しいブランディングを実現していきたいと思います。
(AUTHOR / 三宅)